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語学学習で見えてきたこと
2011年09月11日
すがぬまです。
大手の語学スクールが立て続けに倒産し、以前のような語学ブームは沈静化しましたが、それでも外国語を学ぶ方はかなりいらっしゃいます。
外国語を学ぶと、言葉を従来とは違った視点から見る感覚が養われてとてもいいですね。
例えば日本語の母音はアイウエオの5種類で、これは少ない部類に入るのですが、我々日本人はその5種類のいずれかに認識される母音を発音するよう、幼い頃に何度も訓練し身につけています。
それを母音が9種類や10種類もある外国語を正確に話せと言われても、最初は困難なのは当然であり、逆に言うとアイウエオ以外正確に発音できないことが日本人の証であるとも言えます。
アとウの中間の音、イとエの中間の音など、日本人的に言えば極めて「あいまい」な音は当惑するものです。
ある英会話喫茶でご立腹のご婦人がいらっしゃいまして、私に怒りをぶつけてきました。
「この部分の発音、イなのかエなのかはっきりして欲しいわね!」
まあ気持ちは分からないでもありませんが、典型的な固定観念を持ってしまっている方でした。
こういう風に言語に対し硬直した考えを持っていると、逆の場合、つまり外国の方が日本語を話す際の発音についても無理解となりがちです。
例えば中国の方が日本語を話すと、
「私は、チュウコクから来ました」
のように「チュウゴク」ではなく「チュウコク」と聞こえることがあります。
単に不正確な発音だなと聞き流してしまうのではなく、なぜそういう発音になるのか関心を持てば、有気音と無機音という新しい知識が得られるはずです。
そして外国語を話す場合、どんな人でも初歩の段階ではどうしても母国語の発音で代替してしまうということがわかってくると思います。
さて、かんしゃくを起こしたご婦人の話に戻りますが、この方は英会話喫茶に通うことで英語力を向上させたいと話されていました。
率直に言って、英会話喫茶で英語力の向上は望めません。
英会話喫茶は以下が体験できる場だと思います。
・即興のスピーキング、リスニングを実践する。
・学習教材とは異なり、生の人間を相手に話すことで刺激を受ける。
純粋な語学力は、日々の孤独な学習の積み重ねにより向上します。
ああいうフリーディスカッションの場は、表現や発音などにかなり誤りがあっても話の腰を折らないようお互いが許容し合っているため、間違いはほとんど放置されてしまいます。
また、感情的な面から考えると、参加者の日本人同士が誤りについて指摘するのは抵抗が大きいですし、ホスト役のネイティブの方からしても、お金を払ってくれているお客様の間違いをそんなにああだこうだと指摘できません。
補完的に利用するぐらいの考えが妥当だと思います。
また、話を楽しみたいだけで参加する方もいますが、その時の話題で楽しめるかどうかが大きく左右されますので、過度な期待は禁物です。
自分が知識や関心を持っている話題なら問題ありませんが、専門的すぎたりほとんど知識がない話題も当然出るため、そういった場合は、たとえ日本語でもついていくのが厳しくなります。
例:歌舞伎、乗馬、代理出産の是非・・・私はこんな話題は無理です
それでは、また。
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