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2科目だけで大学受験
2011年07月27日
すがぬまです。
少し前に、とある受験生と話をしました。
彼は非常に厳しい厳しいと繰り返していました。
何がどう厳しいのかというと、受験科目を絞り込んでいるため受ける大学や学部が非常に限定されていて、倍率も高いということでした。
彼の受験科目は英語と国語の2科目だけです。
なんでまたその2つだけに絞ってしまったのでしょうか?
彼は学習科目に対する好き嫌いが激しく、高校入学後、まず早々と数学をあきらめてしまったそうです。
この時点で自動的にセンター試験の5教科を課している国公立大学は、選択肢から外れました。
続いて理科も嫌になり、理系は完全に選択肢から外れました。
その後社会も捨てて、英語と国語だけで勝負ということになったそうです。
私学文系では英国社を入試科目にしている所が多数で、社会を捨てるともう数えるほどしか受けるところはありません。
それでも彼はとにかく大学に行きたい思いは強く、今はその狭い道を必死で進んでいるところです。
本来彼の希望していた学部は何か訊いてみましたが、特にこれという分野はなく、将来どこかの会社に就職できればそれで良いという考えでした。
自分の実力を無視した高望みは駄目ですが、具体的な希望もなく、単に入試条件だけで進路を決めてしまっているのも悲しい話です。
さてここで思ったのですが、なぜ2科目だけにしている大学があるんでしょうか?
センター試験を課して、その後の試験が2科目なら分かるのですが。
科目を少なくすることは、見せかけのハードルが低くなりますので、募集者を増やしたい、競争率を上げたいという意図があるのでしょうか?
最近大学増えすぎですからね。
しかし、科目を少なくするということは多様な観点での選考ができないことになります。
件の受験生のような、極端に科目を絞りすぎた人物が受けに来ることは容易に想像ができます。
数学が嫌いだから文系に進んだという人は少なくありません。
このように受験科目が2科目なんかだと、どうしても逃げてきた者が多いと考えてしまいます。
私が学長なら、そんな生徒はあまり歓迎したくないと思います。
また、どんどん科目を絞ってしまう人物は、高校在学中に受験科目以外を赤点を取らない程度になおざりにしてしまうことは目に見えています。
高校生の学習は受験のためにあるのではなく、高校のカリキュラムに従って健全に行われるべきです。
文系でも経済学部なら、せめて数学を課してほしいですよね。
いや、文学部にも法学部にも数学を、うーん、文系理系関係なく5教科を課したらどうなんですか。
(科目ごとの比率は学部によって変えるのはOKとしますから)
それか受験科目が少ないところは、AO入試みたいに小論文や面接も課したらどうでしょう。
英語の1科目+小論文+面接というところもあるそうです。
一芸に秀でた(特定科目に秀でた)人物を合格させるなら、そういうやり方も考えてもらってはどうかと思います。
あまり受験生のご機嫌ばかりとっていると、ディプロマミル(学位工場)になってしまわないかと危惧しています。
それでは、また。
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